ウイスキー「イチローズモルト」

秩父が世界に誇るウイスキー

ウイスキーに情熱を注いだ生涯を送った竹鶴政孝氏がモデルになった朝ドラが話題になりましたが、秩父にもウイスキーに情熱をかけている人物が存在しています。
秩父市にあるベンチャーウイスキーという会社では、イチローズモルトというブランドのウイスキーを製造販売しています。
社名から想像できるかもしれませんが、ベンチャーウイスキーは2004年に設立された新しい会社です。
ウイスキーが製品化されるまでには長い年月が必要になると言われていますが、なぜベンチャーウイスキーはウイスキーの製品化に成功したのかという理由を知ると、いかにウイスキーに対する愛情が存在しているかがわかります。

参考:http://allabout.co.jp/newsdig/c/80990

ベンチャーウイスキー誕生の背景

ベンチャーウイスキーを設立したのは肥土伊知郎さんです。
肥土さんは埼玉県羽生市にある東亜酒造を設立した方のお孫さんにあたる方です。
大学では醸造学を学んでサントリーに入社、その際にはウイスキーの醸造元として知られる山崎蒸留所で勤務することを希望したそうですが、結局は営業として仕事に従事し、その後父が経営していた東亜酒造へ入社しました。
東亜酒造でもウイスキーを製造していたため、念願だったウイスキーに携わる仕事に従事することができましたが、時代の流れによる影響からか東亜酒造は経営危機に陥ってしまい大事な蒸留所を売却することになったそうです。
売却先の会社はウイスキー事業を引き継がないと決めたことから、せっかく大事に作ってきた原酒を破棄しなければならないという事態に陥りました。

そこで立ち上がった肥土さんは、大事な原酒を引き取ってくれる企業を探した結果援助や資金の支援を受けることになって自分で引き継ぐ決意を固めたそうです。
その結果誕生したのがベンチャーウイスキーで、ウイスキーに対する情熱が協力してくれる人の心を動かすことに成功し、現在の素晴らしいウイスキーを作り出す原動力になったのです。

海外でも評価の高いイチローズモルト

様々な苦労を経て誕生したイチローズモルトは、海外でも高い評価を受けています。
世界で最高のウイスキーを決定するワールドウイスキーアワードで、5年連続でカテゴリー別日本一位という結果を残しています。
特に希少価値が高いとされるカードシリーズは、日本だけでなく海外にも愛好家が多くて収集している人が多いそうです。
まさに、世界最高のウイスキーと言っても良いほどの高品質なウイスキーを作ることができたのは、秩父の豊かな自然という環境が良かったことと、肥土さんがウイスキーに対する強い情熱を貫いてきたからだと言えます。
イチローズモルトは予約の段階で完売するほど人気が高い商品が多いため、なかなか入手できない場合もありますが、ぜひ一度お試しになってもらいたい高品質なウイスキーです。