行田のご当地グルメ「フライ」
行田の名物「フライ」とは
埼玉県行田といえば、2017年のドラマ『陸王』の舞台です。
昔から足袋の製造で有名な行田ですが、このドラマは老舗の足袋会社がランニング用のシューズの開発に挑むという内容でした。
そんなドラマにも取り上げられた足袋会社で働く女中さんたちが、おやつとして昔から食べていたのが「フライ」という行田のご当地グルメです。
ちなみに、フライとよく似たおやつに「ゼリーフライ」というのもあります。
「フライ」とは言いますが、一般にイメージされるような油で揚げたあのフライではありません。
フライパンや鉄板に生地を広げ、お好み焼きのように丸く焼いたものが行田のフライです。
なぜ「フライ」と言うのかは諸説ありますが、「フライパンで作るから」、もしくは布の生産で有名な行田ということで「布来(フライ)」にしたなどと言われています。
醤油やソースを付けて、おやつ感覚で食べるのが一般的です。
一方、「ゼリーフライ」はフライとはまた違います。
フライパンで作るフライに対して、ゼリーフライは一般的なフライのようにじゃがいもを油で揚げた料理です。
ちなみに「ゼリー」とはあのゼリーではなく、形が小判型だったことから「銭(ぜに)のようなフライ」と呼ばれていたのが由来とされています。
じゃがいもに衣はつけず、素揚げで食べるのが特徴です。
行田で「フライ」が食べられるお店
行田でフライといえば、人気なのが「かねつき堂」というお店です。
こちらでは、フライだけでなくゼリーフライも食べられます。
フライとゼリーフライを食べ比べたい方におすすめです。
またフライの由来なども店内で詳しく紹介されているため、フライの歴史に興味がある方も覗いてみてはいかがでしょうか。
人気メニューは「ふらい焼きそば卵入り」です。
かねつき堂では、「フライ」のことを「ふらい」とひらがなで表記します。
こちらはその名の通り、ふらいの生地に焼きそばと卵を入れて作った一品です。
モダン焼きのような感じでしょうか。
昭和40年代に創業した老舗が「駒形屋」です。
創業は古いですが、2017年にリニューアルしたため店内は新しくきれいです。
これまではゼリーフライだけを提供していましたが、リニューアルに伴い、焼きそばなどの新メニューが加わりました。
人気のゼリーフライのお味ですが、じゃがいもとおからのもちもちした食感にソースの甘さがほどよく絡み合った絶品です。
もう1店、フライの元祖として知られるお店を紹介します。
「古沢商店」といってテレビなどでもよく取り上げられる老舗です。
こちらにはゼリーフライはなく、フライだけを扱っています。
醤油とソースの2種類の味があり、どちらにも卵が入っており、もちもちの食感です。
青のりや桜えびもトッピングできます。