国の重要文化財にも指定されている「旧新井家住宅」

「旧新井家住宅」とは?

埼玉県秩父の西北部に位置し、荒川の両岸に開けている長瀞町は、人口6,000人ほどの小さな町とはいえ数々の観光名所のスポットとして有名です。
「秩父の赤壁」あるいは「関東の耶馬溪」という名前でも知られている長瀞渓谷は、国の名勝及び天然記念物にもなっている貴重な岩畳で、一見の価値があります。

これと合わせて、ぜひ訪れてみたいのが「旧新井家住宅」です。
昭和49年(1974年)に、もともとは長瀞町大字中野上にあった江戸時代に作られた民家を現在の場所に移築復元したのが旧新井家住宅です。

旧新井家住宅のおすすめしたいポイント

江戸時代に秩父地方で作られていた民家の特色を目で確かめられるのが、旧新井家住宅の大きなポイントです。
内部は土間と床上4間の間取りで構成されていて、柱には手斧削りの欅と栗材が使用されています。
養蚕農家の民家ということで、屋根が板葺きになっているのが大きな特徴です。
座敷には天井が貼られていなく、板葺きの屋根には石が置かれています。
非常に風情のある佇まいは、決して派手ではありませんが、心の癒される独特の美しさがあります。

この家の屋根裏からは、三峰山高雲寺(現在の三峰神社)の延享2年(1745年)の祈祷札が見つかっています。
このため、建立年が1745年と推定されています。

観覧料は一般が200円、小・中学生は100円です。
20名以上の団体で割引があるほか、パパママ応援ショップ優待カードやJAF会員などにも割引が適用されます。
休館日は毎週月曜と年末年始(12月29日から1月3日まで)となっています。

旧新井家住宅へのアクセス

旧新井家住宅に公共の交通機関でアクセスするには、秩父鉄道長瀞駅から歩いて8分の道のりです。
長瀞町の雄大な自然と心温まる街並みを楽しみながら、ゆっくりと散策するのも楽しいものです。

旧新井家住宅の近くには「郷土資料館」もありますので、合わせて立ち寄ってみることをおすすめします。
郷土資料館は「長瀞町緑の村」の施設として昭和55年に開館したもので、常設展示では長瀞町の歴史を大きく「太古」~「古代」~「中世」~「近世・近代」の4つの時代に分けて、パネル展示しています。
荒川による大地の侵食や岩畳のおいたちやなど、「地球の窓」と呼ばれている長瀞の地質に関しての興味深い資料を見ることができます。

旧新井家住宅に車またはバイクでアクセスするには、高速を利用すれば練馬インターチェンジ〜花園インターチェンジ〜国道140号のルートで約1時間30分です。
国道を利用する場合には、国道17号(豊島区熊野町)〜熊谷市(熊谷警察署前)〜国道140号が便利です。
この場合の所要時間は、約2時間15分です。