秩父神社

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歴史あふれる「秩父神社」

秩父神社は、三峯神社、寶(たから)登山神社と並ぶ「秩父三神社」の一つに数えられる神社です。今では人気のパワースポットと知られています。
秩父地方を開拓したとされる「知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)」が、学問上達・受験合格祈願の神「八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)」を祀ったことが始まりです。2000年以上の歴史を持つ秩父一帯の総鎮守(ちんじゅがみ)で、神が存在すると尊まれていた武甲山を遥拝する役割を担っていました。

秩父神社で観ておきたいスポット

秩父神社を訪れるなら、まず社殿をじっくり見ましょう。1592年に徳川家康公が寄進したもので、歴史を感じさせる建物です。どっしりと居を構えた風貌は息をのむほどの圧巻。社殿は権現造(ごんげんづくり)と呼ばれる建築様式で造られ、色彩豊かな彫刻が施された豪華絢爛な造りが、訪れる人の目を惹きつけます。

本殿には、秩父神社シンボルの「子宝 子育ての虎」がお出迎え。本殿の4面にある虎は、江戸時代の初期に活躍した彫刻家の左甚五郎(ひだりじんごろう)が彫ったと言われています。祭神を守る神の使者、徳川家康公の威厳もかねて作られました。
次に紹介するのは「お元気三猿」です。「よく見て・よく聞いて・よく話す」をテーマとして彫られました。日光東照宮では「見ざる・言わざる・聞かざる」という表情をした猿なので、そちらと比べると面白いかもしれません。

本殿の北側中央で見られるのが「北辰の梟(ほくしんのふくろう)」。体は正面にある本殿へ、頭は正反対の北を向いているのが特徴です。この梟が見つめる方角には、秩父神社の祭神である妙見様が出現すると言われています。

複数の彫刻の中でもとりわけ目を惹くのが「つなぎの龍」です。ブルーの体で今にも動き出しそうな龍には、長い鎖が巻き付いています。
その昔、秩父札所第15番「少林寺」周辺に合った「天ヶ池」には龍が住んでいて、その龍が暴れると彫刻下に水たまりが出来ていました。それを解決すべく、彫刻の龍を鎖で巻き付けたところ、龍そのものが出現しなくなったとのこと。つなぎの龍はじめ、どの彫刻も飛び出してきそうなリアルさが魅力です。

秩父神社の主なご利益

八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)という神様は政治・学問・開運を司っています。そのため、大事な試験を控える時期や受験シーズンには、合格祈願・必勝祈願を願うべく、多くの参拝者が訪れます。家内安全・商売繁盛・開運厄除のご利益もあり。

恋愛面が気になる方は、恋みくじの「水みくじ」を引くのもおすすめです。本殿のすぐ脇に置かれているおみくじの中には何も書かれてません。ですがすぐ脇にある「柞の森禊川(ならのみそぎがわ)」の水面に浮かべると、次第に文字が浮き出てきます。いただいた言葉をしっかり読んだ後、持ち帰るのはもちろん、本殿近くに結び付けましょう。