埼玉県のソウルフードには欠かせない「十万石まんじゅう」の特徴

十万石まんじゅうの特徴とは?

埼玉県民なら知らない人はいないと言っても過言ではないソウルフードが「十万石まんじゅう」です。
「うまい、うますぎる」というキャッチフレーズで、埼玉県民に馴染みの深い饅頭です。

埼玉県の行田に十万石饅頭が現れたのは、太平洋戦争が終わってしばらくしてからです。
白くてふっくらとした米粒のような形が特徴の十万石饅頭は、行田がかつて忍藩と呼ばれていた頃、十万石の地として知られていたことから名付けられました。

十万石饅頭は、どれほど埼玉の人に馴染み深いのでしょうか?
実は埼玉県内のほとんどの幼稚園や小学校のお祝いで配られている紅白饅頭が十万石饅頭です。
なんだかお祝いムード、めでたい気分にしてくれる十万石饅頭に、小さな頃から繋がりが深いと感じている埼玉県民が多いのはこのためかもしれません。

特徴的なパッケージは、版画の世界的巨匠の一人である棟方志功のデザインです。
テレビCMにも登場している馴染み深い絵とパッケージデザインは、まだ無名だった頃の棟方志功先生に十万石まんじゅうを持って行ったときのリアクションだそうです。
あの「うまい、うますぎる」というフレーズも、実はこの有名な版画家の棟方志功先生のフレーズなんです。

十万石まんじゅうの美味しさへのこだわり

うまい、うますぎると断言しきったキャッチフレーズで人気なわけですから、やはり美味しさには相当なこだわりがあるはずです。
なぜ十万石饅頭がそんなにうまいのか? そのこだわりを探ってみましょう!

まず美味しさへのこだわりは、中のこしあんにあります。
まんじゅうの中のこしあんは、まんじゅうの評価に大きく影響を与える大事なポイントです。
このあんへのこだわりは非常に大きく、北海道十勝産だけのエリート小豆が使用されています。

エリート小豆というのは大粒の小豆のことで、小粒の小豆が一切混ざっていない純正のものです。
均等に火を通すために、小豆のサイズを揃える必要があるのです。
特製の大粒のザラメを使うことで、柔らかな甘みも実現させました。

十万石まんじゅうのもっちりとした皮もその美味しさの秘密です。
実は十万石まんじゅうのこの皮の部分には、つくね芋が練り込まれているんです。
皮にコシともちもちとした食感を加えるため、強いコシのあるつくね芋を厳選して使用しています。
安心の国産つくね芋は、豊かな香りと十万石まんじゅう独特の食感を実現させるのに必要不可欠な素材なのです。

十万石まんじゅうの美味しさのもう一つの秘密は、挽きたての新鮮な新潟県産コシヒカリを使用した上新粉です。
皮に使用されているのは小麦粉だけではなく上新粉と呼ばれる米を使った粉ですが、新潟県産の厳選されたコシヒカリを使用することで新鮮な粉の豊かな香りを実現させました。